大友 克洋のSFアニメーション長編映画『スチームボーイ』(STEAMBOY)の映画音楽を担当して知られている作曲家スティーヴ・ジャブロンスキー(Steve Jablonsky).
ジャブロンスキーは、ハンス・ジマー(Hans Zimmer)率いる作曲家グループ『リモートコントロール・プロダクション』に所属して、ジマーやハリー・グレッグソン=ウィリアムズ(Harry Gregson-Williams)のもと映画音楽家として成長していく.
マイケル・ベイ監督の『アイランド』(原題:The Island)を経て、トランスフォーマー三部作の映画音楽を担当した.
マイケル・ベイが製作に関わった作品も多く手がけており、リメイク『テキサス・チェーンソー』(原題:The Texas Chainsaw Massacre)でデビュー後、『13日の金曜日』(原題:Friday the 13th)や『エルム街の悪夢』(原題:A Nightmare on Elm Street)といったホラー映画も得意とする.
テレビや、ビデオゲームの作曲もするようになった.ファンの強い要望に応えて仕上がった待望のスコア盤は、期待を裏切らないおすすめのサントラだ.
全体的にパーカッションの色が濃く、力強い曲の数々は、トラスフォーマーたちのスケールの大きさ、パワフルさを表すことにも役立っている.
“Autobots” はコーラスが入る所で背筋が続々するほどの名曲で、記憶に残る映画音楽.
一方、”Decepticons” はラテン語の歌声がホラー的な不気味さを秘めるのに効果的である.
“The All Spark” は低音のビートから盛り上げ弦楽でつなげるスムーズさに魅き込まれる.
“Optimus” のテーマより “Bumblebee” のテーマの方が、バンブルビーのよさがしみじみ伝わるようなキャラクターに合った音作りをされている.
“Sam at the Lake” は他の曲と違って、滑稽さを含めた音作りとテンポで楽しめる.
“Skorpinok” のビート作りといい、長短の盛り上げ方といい、映画のシーンにうまくのせられる.
“Cybertron” はパーカッションとうって変わった感のバイオリンがしみてじっくり味わえる曲.
“Arrival to Earth” はスケールを感じさせるオーケストラの傑作で聴きごたえ充分.
“Bumblebee Captured” の曲は、シーンを思い出して思わず感情移入してしまう.ビーの人気に一役買っているのかもしれない.
“Optimus vs. Megatron” は曰くありの二人の関係を表すかのような緊迫感のある曲.
“No Sacrifice, No Victory” は他の良い曲をアレンジした感で最後を飾る美しい出来になっている.
特撮のスペクタルを味わいながら聴いても、そのまま音楽だけで聴いてもいい、素晴らしいできのいい秀作.01. Autobots
02. Decepticons
03. The All Spark
04. Deciphering The Signal
05. Frenzy
06. Optimus
07. Bumblebee
08. Soccent Attack
09. Sam At The Lake
10. Skorpinok
11. Cybertron
12. Arrival To Earth
13. Whitwicky
14. Downtown Battle
15. Sector 7
16. Bumblebee Captured
17. You’re A Soldier Now
18. Sam On The Roof
19. Optimus Vs. Megatron
20. No Sacrifice, No Victory
関連記事
- トランスフォーマー(原題: Transformers) の挿入歌
- トランスフォーマー ダークサイド・ムーン の あらすじ、ストーリー(Plot Summary、Synopsis) を読む
- ダークサイド・ムーン(原題: Transformers: Dark of the Moon)のトランスフォーマー紹介
- こどもの視点を読む
- 『トランスフォーマー』シリーズ 主題歌 by リンキン・パーク