☞SPOILER ALERT ネタバレを含みます SPOILER ALERT☜
Review by Darcon
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ホビットのビルボ・バギンズ(イアン・ホルム)が、各地の国々の昔話、様々な種族の説明などを甥のフロド(イライジャ・ウッド)の為に書き留めるべく書斎でペンを取っているところから話は始まる。
特にドワーフ王国の歴史は凄まじい。そして彼は、60年前起きた出来事に思いを馳せる。
ホビット庄にある居心地がよく安全な Bag End(トールキンのおばジェーンの農場の名が由来)に住み、冒険など柄ではないと思っていた若かりし頃の自分(マーティン・フリーマン)。
そんな彼のもとに「一緒に冒険に出かけないかい?」と灰色のガンダルフ(イアン・マッケラン)が訪ねてきたことから始まるアドベンチャー。ユーモアたっぷりのビルボとドワーフたちの出会いとやりとりがおもしろい。
ガンダルフとドワーフたちのクエストに参加する契約書にはビルボがドラゴンに焼却されてもいっさい責任を負わないと書かれてあった。
驚きを隠せず不可解さに戸惑うビルボに
「(ドラゴンなんて)窯に羽が生えたようなものさ」
とドワーフはあっさり答える。そんなやりとりに躊躇しつつもドワーフ王トーリン・オーケンシールド(実際は190cmほどの長身というリチャード・アーミティッジが特殊効果のマジックで小さいドワーフを演じている)が仇討ちを達成するために、ドワーフたちが失った国を取り戻すためにビルボは勇気を出し長く過酷な旅に出る。
それはビルボ自身知らなかった自分の中にあるしんの強さを発見する過程でもあった。一番印象深いのが、シルベスター・マッコイ演ずるラダガストである。
森や動物を守る愛すべきめちゃくちゃな魔法使い。
彼が愛用するマジカルなウサギぞりはみもののひとつだ。
ラダガストと彼が住む森の動物たちは早期警戒システムを持っていると言えようか。
彼がいち早く邪悪な存在を察知する。そして『指輪物語』へと続く伏線となるゴラムとの出会い。
曰く付きの指輪をビルボが手に入れるまでの話は見応えがある。ダン・ヘナのプロダクションデザインは息をのむほどすばらしい。
しかし3D効果で安っぽく見えてしまうのが残念だ。
アンドリュー・レスニーのカメラワークは観客をファンタジーの世界に引き込み誘う。
ハワード・ショアの音楽はいたるところで効果的に使われている。映画の上映時間が長過ぎる、編集がゆるい、ストーリーの運びがぎこちない、キャラクターがうまく開発されていないなどという文句もわからないではない。
しかし、先にも述べたが、この映画はそういう批判的な感想を振り切って劇場で観るだけの価値がある。怖がってしまおう。
岩山がけんかしだしたら思わずよけてしまおう。
ゴブリンの重さを感じよう。
ドワーフたちの友情を満喫しよう。
そしてビルボの家に癒されよう。
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HFR-3Dってかっこいい名前で最新技術と言われたのこの方式で観ましたが、正直なところ画質はテレビ映画を観ているようでがっかりしました。
1秒24コマの映像を48コマで撮影されていると言う事ですが、そのクリア性に感動するよりそれがテレビで見慣れた雰囲気でシネマの雰囲気ではないのです。
こういう感じが好きな人もいるでしょうが私は苦手でした。
テクニカルな事以外はよかったです。
スリル満点のファンタジー映画は十分楽しめました。